ソフトウェア開発の会計実務Q&A
T ソフトウェア開発と売上
Q3−3 : 当社は自社でソフトを開発しそれを利用してコンテンツをパソコンや携帯電話にて無料で配信しています。ビジネスとしては、無料配信のコンテンツは視聴者が多いので、@そこに企業広告を掲載して広告料を頂戴するパターンと、AECサイトと呼ばれる企業サイトに当社のコンテンツから送客するアフィリエイト手数料から成り立っています。それぞれの売上計上基準はどのように考えたらよいでしょうか?
A3−3:
結論 :自社使用ソフトウェアを利用した売上の変化した形ですが、売上原理はサービス提供時点での認識ですので、@については広告提供時点、Aについても送客した時点で売上計上すべきです。
説明:
@ 広告収入は、実際に掲載した場合が収益の実現になります。広告料の計算方法としては期間定額や期間従量制等が考えられます。いずれにしろ期間終了時点での売上計上が望まれます。ただ、決算期を跨いだ場合等には、決算末までの広告掲載期間で計上することが考えられます。
A アフィリエイト収入は、一般的にクリックしてECサイトに送客した回数や送客した後ECサイトでのアクセス数や購入額を基準にして計算されます。そこにはECサイトと当社のようなアフィリエイターとの間に入り両者の調整や料金の計算を行うアフィリエイト・サービス・プロバイダーと呼ばれる企業が存在します。そことの契約次第ですが、通常暦月で計算していますのでその計算結果の報告を受けて月次で売上を計上します。ただ、アフィリエイト・サービス・プロバイダーからの報告が遅い場合で、自社で送客した回数等の計算ができる場合には、自社計算での売上金額を計上することになります。