ソフトウェア開発の会計実務Q&A
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ソフトウェア開発の原価計算 Q5〜Q22
Q19. 諸経費はどのように管理したら良いでしょうか?
:当社はタイムシートを基準に人件費は標準単価で外注費については請求額を各プロジェクトに賦課しています。諸経費について人件費のように標準単価を設定する方式か外注費のように実際発生額を按分するか方法は数とおりあると思いますが、それをどのように選択するか教えてください。
A19.
結論 :原則発生額をプロジェクト毎に直課することがのぞましい。事務作業量軽減の観点から標準単価にする場合もあります。
説明 :諸経費ついては最終のQ&A48で説明する会計ソフトの性格にもよりますが、@実際発生額をプロジェクトに直課する方法A実際発生額を共通プロジェクトに入れた後各プロジェクト毎の作業時間を基準に按分する方法B各人に諸経費の標準単価を持たせてそれに実際作業時間を乗じる方法が考えられます。
諸経費は各人に帰属するより全体に帰属する性格のものですので基本的には各人に経費の標準単価を持たせる方式よりもプロジェクトに実際額を賦課させるのが筋だと思います。プロジェクト共通の経費もありますがこれも突き詰めればどれかのプロジェクトに帰属するものです。しかしながら、Aの方法やBの方法も事務処理の観点からは簡単ですのでよく採用されています。なお、製造間接費等の複合勘定の使用についてはQ&A9、10をご参照下さい。